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2023 年度 実施状況報告書

ハイリスク新生児の非侵襲的皮膚評価方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K19666
研究機関東京大学

研究代表者

米澤 かおり  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (20791388)

研究分担者 春名 めぐみ  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (00332601)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード皮膚損傷 / 染色 / 末梢静脈カテーテル / エコー / 点滴漏れ
研究実績の概要

本年度はこれまで行った対象となる新生児から剥離した医療用粘着剤に付着した細胞による皮膚状態アセスメントの詳細を検討した。昨年度剥離した医療用粘着剤に付着した細胞を実験用テープに転写し、実験用テープをHE染色することで、剥離した粘着剤に付着していた細胞の形態を光学顕微鏡で観察できることを明らかにし、今年度詳細を検討した結果、有核細胞や移行細胞、核塵、分葉核の細胞が観察できることが明らかにな多。有核細胞や分葉核の細胞が採取された症例は、ハイリスク新生児の皮膚表面が不全角化状態だった可能性または、粘着剤剥離時に角質細胞下の層まで剥離された可能性が考えられる。そのため、皮膚表面から剥離した粘着剤に付着した細胞を用いることで、角層にどのような影響が生じているのかを検討できることが示唆された。
末梢静脈カテーテルについても、新生児においても皮下浮腫・血栓・血管壁を判別可能であることを確認した。さらに、皮下浮腫とカテーテル刺入部周囲の紅斑・腫脹・硬結といった複数の臨床所見に関連があることが明らかになった。今後症例を増やし、エコー所見をアウトカムとした解析を実施していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度までにデータの解析・学会発表を行い、論文投稿も開始した。2024年度は細胞採取に関する論文投稿を行うとともに、エコーを用いて末梢静脈カテーテル挿入時から抜去時までの皮下組織の変化を観察し、末梢静脈カテーテル合併症出現までの経過を明らかにしていく予定である。また、バイタルサインと点滴漏れの関係についても、データセットの作成を進めることができたため、今後解析について、検討を進めていく予定である。

今後の研究の推進方策

論文の発表・投稿を進めるとともに、末梢静脈カテーテル刺入後の経過について、さらに詳細なデータ収集を行う。作成したデータセットの解析、長期的予後に関するWeb調査を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

Web調査の実施が次年度となったため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] エコーによる新生児の末梢静脈カテーテル合併症観察の判別可否の検証2024

    • 著者名/発表者名
      山田桃子、米澤かおり、春名めぐみ、阿部麻里、松原愛海、高橋尚人
    • 雑誌名

      看護理工学会誌

      巻: 11 ページ: 180-186

    • DOI

      10.24462/jnse.11.0_180

    • 査読あり
  • [学会発表] 廃棄する医療用テープを用いた、新生児に侵襲のない皮膚細胞の採取と形態評価の開発2023

    • 著者名/発表者名
      松原愛海
    • 学会等名
      第11回看護理工学会学術大会
  • [学会発表] "新生児の末梢静脈カテーテル合併症評価における エコー使用可否の検討"2023

    • 著者名/発表者名
      山田桃子
    • 学会等名
      第11回看護理工学会学術大会
  • [学会発表] 医療用粘着剤を剥離する時に新生児が感じる痛みの強さの関連要因探索2023

    • 著者名/発表者名
      松原愛海
    • 学会等名
      第32回日本新生児看護学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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