研究課題/領域番号 |
22K19667
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
竹中 彰治 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50313549)
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研究分担者 |
清水 詩子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10401762)
茂呂 寛 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (40509452)
野杁 由一郎 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50218286)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | 誤嚥性肺炎 / リスクアセスメント / 訪問看護師 / 地域包括ケア / 口腔バイオフィルム / 科学的評価 |
研究実績の概要 |
在宅高齢者のリスクアセスメントは、持ち込める測定器が限られるため、客観的指標が少なく経験の中でリスクを見抜く必要がある。本研究の目的は、特殊な 機器を必要とせず、患者の協力度に左右されずに、症状として現れにくい誤嚥性肺炎のリスクを判定可能な科学的評価システムを開発することである。そして、 地域包括ケアで活躍する訪問看護師のリスクアセスメント力を支援する。 誤嚥性肺炎患者(41名)の口腔細菌の血清抗体価を健常高齢者(40名:65歳以上, 白血球数およびC反応性タンパク(CRP)値が正常と定義)、健常若年者(20名:20-34歳、同条件)と比較した。誤嚥性肺炎群は、専門医が診断後に採取した血清を対象とした。 これまでに行った解析のうち、健常若年者のStreptococcus mitisの血清抗体価は、健常高齢者および誤嚥性肺炎患者群と比較して低い傾向を示した。このことから、高齢者は嚥下機能の低下により、不顕性誤嚥が日常的に起こった結果として、S. mitisの血清抗体価が上昇したことが推測された。S. mitisの血清抗体価の上昇が嚥下機能の低下と関連性があるなら、「老化」の指標となる可能性がある。 一方、誤嚥性肺炎患者のC. albicansの血清抗体価は、健常若年者群や健常高齢者群と比較して有意に高かった。高齢者の口腔は、加齢に伴う唾液腺の萎縮や薬剤の服用に起因する口腔乾燥、免疫力の低下などにより、C. albicansにとって生息しやすい環境となっており、誤嚥性肺炎の原因菌の1つと考えられている。
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