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2022 年度 実施状況報告書

大腸発がんにおける食事・腸内細菌叢・代謝物の複合的作用の解明を目指した疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K19680
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

岩崎 基  国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 部長 (60392338)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワード大腸 / 腸内細菌叢 / 代謝物 / 食事因子 / 疫学研究
研究実績の概要

本研究では、無症状の住民を対象に大腸内視鏡検診を実施した大島研究において、検診前に収集した生活習慣・食事に関するアンケート調査結果、便および血漿検体の分析結果を用いて、食事因子・腸内細菌・代謝物と大腸腫瘍リスクとの関連を複合的作用の観点から検討する事を目的としている。今年度は、一次・二次・三次胆汁酸の濃度(抱合型および遊離型)の測定を実施する対象者の選定を実施した。大腸腫瘍症例125人(がん30例、高度異形腺腫26例、10mm以上の腺腫69例)とランダムサンプリングした対照群194人の計319人のうち、血漿検体が利用可能な303人を対象とした。また血漿測定は、本研究で対象とする胆汁酸を含む約500の代謝物を対象に液体クロマトグラフ質量分析計による測定を開始した。また、これらの対象者について、66食品から構成される食物摂取頻度調査票の回答結果を用いて肉類・脂肪酸の摂取量等を算出し、生活習慣および食事関連のデータの整備を実施した。さらに、先行する別研究で実施した便試料由来DNAを用いた16S rRNA解析のデータの整備も実施し、解析用のデータセットの構築を行っている。これらのデータを用いて、①肉類・脂肪酸摂取量、②腸内細菌叢の情報、③血漿中胆汁酸濃度のそれぞれについて大腸腫瘍リスクとの関連を検討する。さらに①と大腸腫瘍リスクとの関連において②を介する場合、②と③を介する場合の関連の検討を行い、食事因子・腸内細菌・代謝物と大腸腫瘍リスクとの関連を複合的作用の観点から解析する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究計画において準備と実施に時間を要する血漿中胆汁酸濃度の測定が開始されており、令和5年度の前半には結果が得られる見通しであることから、当初、計画したデータ解析にも十分な時間を費やすことができる見込みである。

今後の研究の推進方策

解析用データセットの整備が進んでいる、①肉類・脂肪酸摂取量および②腸内細菌叢の情報と大腸腫瘍リスクとの関連の検討から開始し、③血漿中胆汁酸濃度の測定データが得られ次第、それらと大腸腫瘍リスクとの関連も検討する。さらに、①と大腸腫瘍リスクとの関連において②を介する場合、②と③を介する場合の関連の検討を行い、食事因子・腸内細菌・代謝物と大腸腫瘍リスクとの関連を複合的作用の観点から解析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

血漿測定を継続しており、測定に必要な物品の購入や得られたデータの整備や解析用データセットの構築などに必要な経費に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Plasma biomarker studies on cancer within the Japan Public Health Center-based prospective study.2022

    • 著者名/発表者名
      Motoki Iwasaki
    • 学会等名
      International Symposium "Pan-cohort studies; The future of population health"
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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