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2023 年度 実施状況報告書

機械学習を用いた副作用自動検出アプリケーションの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K19682
研究機関筑波大学

研究代表者

五所 正彦  筑波大学, 医学医療系, 教授 (70701019)

研究分担者 石井 亮太  筑波大学, 医学医療系, 助教 (40835633)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワードシグナル検出 / スパースデータ / 医薬品データベース / 薬物相互作用
研究実績の概要

我が国は超高齢化社会を迎え,人生100年時代に突入した.その高齢者の多くが何かしらの疾病を有しており,75歳以上の約4割が,5種類以上の薬剤を服用している.不適切な多剤併用は患者を死に至らせることさえあり,患者の安全性を担保するためにも,薬剤の適正使用情報を効率的かつリアルタイムに収集・提供・更新する必要がある.本研究の目的は,機械学習により薬物相互作用の推測モデルを構築し,その情報を自動的に提供できるアプリケーションを開発することである.
本年度は,レアイベントに相当する稀な副作用データを解析するために使用できる統計手法の性能評価を行い,罰則付き一般化推定方程式法がバイアス軽減の点で優れていることを示した.同時に,通常の解析で頻用されるロバスト分散(サンドイッチ分散)推定量の性能が悪いことも明らかにした(Gosho et al., Statistics in Medicine, 2023).
また,米国食品医薬品局(FDA)や日本医薬品医療機器総合機構が提供している医薬品副作用データベースから必要な情報を抽出し,解析用データセットを作成した.作成したデータセットを用いて,患者が使用した医薬品やその併用状況から副作用発現を予測するための新しい統計モデルを提案・開発した.提案した統計モデルの性能を乱数を用いたシミュレーション実験で評価し,その有用性を明らかにした.また,上記のFDAのデータセットに対して,提案した統計モデルをあてはめ,その実用性を確認した(Gosho et al., Frontiers in Phamacology, 2024).

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

副作用発現を予測するための統計モデルを構築し,論文化できたため.

今後の研究の推進方策

来年度は提案したモデルの実装化するため,研究分担者との連携を強化し,アルゴリズムの開発を進める.

次年度使用額が生じた理由

円安と物価高騰等に伴い,購入したいスペックのデスクトップPCの購入を見送った.次年度に購入する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Multivariate generalized mixed-effects models for screening multiple adverse drug reactions in spontaneous reporting systems2024

    • 著者名/発表者名
      Gosho Masahiko、Ishii Ryota、Ohigashi Tomohiro、Maruo Kazushi
    • 雑誌名

      Frontiers in Pharmacology

      巻: 15 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fphar.2024.1312803

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] A comparison of bias‐adjusted generalized estimating equations for sparse binary data in small‐sample longitudinal studies2023

    • 著者名/発表者名
      Gosho Masahiko、Ishii Ryota、Noma Hisashi、Maruo Kazushi
    • 雑誌名

      Statistics in Medicine

      巻: 42 ページ: 2711~2727

    • DOI

      10.1002/sim.9744

    • 査読あり

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公開日: 2024-12-25  

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