研究課題/領域番号 |
22K19688
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古川 壽亮 京都大学, 医学研究科, 教授 (90275123)
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研究分担者 |
野間 久史 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (70633486)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 個別化医療 / メタアナリシス / うつ病 / 抗うつ剤 / 認知行動療法 / アルツハイマー病 |
研究実績の概要 |
個人データネットワークメタアナリシスにより、SDMツールを作成するため、①うつ病に対する抗うつ剤のRCT約100本の個人レベルデータを英国Oxford大学と共同で、②うつ病に対する種々の精神療法のRCT約60本の個人レベルデータをオランダ国Radboud大学と共同で収集し、現在データクリーニングおよびハーモナイズ中である。また、メガトライアル・データとしては、スマートフォン認知行動療法アプリによる閾値下うつ病の大学生を対象としたメガトライアル1(サンプルサイズ1600人)を1年後追跡まで完了し、さらに閾値下うつ病の一般成人を対象としたメガトライアル2(予定サンプルサイズ5200人)を実施中で2022年度中に1200人までエントリーを進めた。個人データメタアナリシスでプラセボ群で予後予測因子を同定して予後予測モデルを作成し、これを治療するときの効果修飾因子を同定して治療効果予測モデルを作成するという理論的アプローチについては、認知症におけるプラボ対象ドネペジル臨床試験の個人データ(8試験、3,156名)を用いた解析を行った。予後予測モデルでは、試験開始後24週時点の認知機能(ADAS-cog得点)は、年齢(-0.11; 95%CrI, -0.17 to -0.05)、試験開始時のADAS-cog得点(0.95; 0.91 to 0.99)、CDR-SB得点(0.36; 0.16 to 0.55)に関連していた。また、試験開始時の抗精神病薬の使用は、ドネペジルによる治療において、潜在的な効果修飾因子である可能性が示唆された(2.00; -0.02 to 4.26)。一方、メガトライアルデータから予後予測因子と効果修飾因子を検討するという手法については、最近機械学習による新しいアプローチが開発されてきたので、私たちがすでに実施した抗うつ剤のメガトライアルから、個人にマッチした効果予測を行うモデルを開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ収集は順調で、またモデル構築においてもひとつの範例を示すことが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度には上記の個人データメタアナリシスの解析に入れると思う。一方、メガトライアル2の完遂は2024年度にずれ込みそうである。
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次年度使用額が生じた理由 |
十分な成果を上げたが、収集したデータの整理のために見込んでいた経費は、来年度以降となった。
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