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2023 年度 実績報告書

コロナ禍の心身の健康維持に影響する腸内細菌叢及び関連要因についての疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K19691
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

大平 哲也  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50448031)

研究分担者 木山 昌彦  福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (10450925)
今野 弘規  近畿大学, 医学部, 教授 (90450923)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワード腸内細菌叢 / 生活習慣 / COVID-19 / 地域住民 / ストレス / 善玉菌 / 悪玉菌
研究実績の概要

近年、腸内細菌叢と肥満、うつ症状等、腸―脳―脂肪の相互連関が注目され、腸内細菌叢は精神的ストレス及び脂肪・糖代謝系の双方に影響する可能性がある。一方、2020年1月から続く新型コロナウイルス感染症の蔓延は社会全体に大きな影響を与え、人々の生活習慣が大きく変化したことによる、心身の健康の悪化が懸念されている。そこで本研究は、コロナ禍における精神的ストレス及び脂肪・糖代謝異常の出現に予防的に関与する腸内細菌叢があるという仮説のもとに、疫学研究することを目的とした。秋田県、大阪府、及び福島県避難区域住民を対象として、健診に併せて腸内細菌叢の検査を実施する。今年度は、既に実施している秋田県(コロナ禍の影響が少ない地域)と大阪府(コロナ禍の影響が地域)に加えて、福島県(震災後のストレスが多く、かつコロナ禍の影響が少ない地域)で腸内細菌叢検査を男女193人に実施し、大阪、秋田住民と比較した結果、福島県住民は乳酸菌の割合が特に男性において他の地区よりも多かったが、多様性についてはどの地域も同様であった。したがって、地域差に関しては乳酸菌を比較することが有用であると考えられた。また、生活習慣との関連を検討した結果、朝早く起きるという生活習慣が悪玉菌を減らすことに関連していた。さらに、笑い等のポジティブな心理要因を増やすための介入を福島県において39人を対象に無作為化比較試験を用いて実施した結果、便秘や下痢等の便通に関しては介入前後において効果が明らかではなかった。今後、コロナ禍のストレスと乳酸菌をはじめとする腸内細菌との関連を詳細に検討する必要があるが、朝早く起きる生活習慣の腸内細菌に及ぼす有用性が示唆された。

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公開日: 2024-12-25  

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