研究課題/領域番号 |
22K19740
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
玉置 淳子 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (90326356)
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研究分担者 |
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
立木 隆広 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (10734650)
千葉 康敬 近畿大学, 大学病院, 准教授 (80362474)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | アイリシン / インスリン抵抗性 / 骨折 / コホート研究 / 筋産生因子 |
研究成果の概要 |
本課題では筋産生因子でインスリン抵抗性改善作用を有するとされるアイリシンの血中濃度とインスリン抵抗性増悪との関連を前向きに検討した。その結果、追跡開始時の年齢やBMI、運動習慣と関連する血中HDLコレステロール値、追跡開始時のインスリン抵抗性の度合いの影響を排除しても、血中アイリシン値が高い者では、向こう約11年間のインスリン抵抗性増悪の発生リスクが高まる可能性が示された。今回の検討では、血中アイリシン値とその後の脆弱性骨折発生との関連は認めなかった。
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自由記述の分野 |
疫学、公衆衛生学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インスリン抵抗性が増悪すると、筋肉や脂肪組織の糖取り込み能及び肝臓による糖新生の抑制が低下し、糖尿病を引き起こしやすいとされる。日本人は欧米人に比べ僅かなインスリン抵抗性の増加が糖尿病発生の引き金となりやすいことも指摘されている。我が国では、加齢に伴い耐糖能異常の割合は増加し、糖尿病が強く疑われる者が、女性の60歳代で1割、70歳以上では約2割に上る。本課題で、アイリシンの血中濃度は糖代謝増悪に先立ち高くなることの関連が明らかとなり、アイリシンは糖代謝異常が関連する健康寿命延伸を阻む様々な病態・疾患のハイリスク者の発見に有用である可能性が示されたと考える。
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