研究課題/領域番号 |
22K19745
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 英幸 筑波大学, 体育系, 教授 (00292540)
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研究分担者 |
下山 寛之 筑波大学, 体育系, 助教 (80760652)
近藤 衣美 筑波大学, 体育系, 特別研究員(PD) (50515707)
大岩 奈青 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 研究員 (50443247)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 骨格筋 / アキレス腱 / MyotonPRO / 超音波エラストグラフィ / スティフネス / せん断波伝播速度 / タレント発掘 / 競技種目適性 |
研究実績の概要 |
本研究は、新しい測定原理で比較的簡単に筋・腱の弾性指標を計測できる組織硬度計・MyotonPROの信頼性・有用性を検証し、タレント発掘・競技種目適性診断への応用可能性を検証することを目的とする。 本年度は、MyotonPROによる筋・腱弾性の測定値から体脂肪の影響を取り除くための補正式を考案するための実験、および、筋・腱弾性の競技種目特異性を明らかにするためのデータ収集を行った。 前者の研究では、一般成人男女24名の両脚の外側広筋、大腿直筋、腓腹筋内側頭、腓腹筋外側頭およびアキレス腱を対象として、超音波シアウェーブエラストグラフィを用いた剪断波伝播速度とMyotonPROを用いたスティフネスの測定を行うとともに、磁気共鳴分光法を用いた皮下脂肪厚、体組成計を用いた体脂肪率、ボディマス指数(BMI)との関係を検討した。その結果、筋により、剪断波伝播速度とスティフネスとの間の関係に違いが認められた。一方、全ての筋において、スティフネスの値を皮下脂肪厚、体脂肪率、BMIの値で補正することにより、剪断波伝播速度をより高精度で予測できる可能性が示された。今後、さらにデータ数を増やすことにより、男女差も考慮した補正式の確立を目指す。 筋・腱弾性の競技種目特異性の検討では、体育を専門とする学部に所属する男性170名、女性74名の右脚の外側広筋、腓腹筋内側頭、腓腹筋外側頭およびアキレス腱を対象として、MyotonPROを用いたスティフネス測定を実施した。しかしながら、専門とする競技種目数が40以上と多いため、まだ、競技種目特異性を評価するための十分な例数を得られていないため、当初の計画通り、次年度以降も測定を継続して十分な例数の確保を目指す予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
シアウェーブエラストフラフィによる剪断波伝播速度測定で必要となる超音波画像診断装置を有する連携機関において、新型コロナウイルスの影響から十分な測定日を確保することができなかったため、計画しただけの測定を実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究における剪断波伝播速度測定で必要となる超音波画像診断装置を研究代表者が所属する研究機関で準備することができたため、MyotonPRO測定値の信頼性、有用性を確立するための実験をさらに加速させて実施する。2年目以降に計画されている、一過性および長期的な運動が筋・腱弾性と構造に及ぼす影響の研究を予定通り推進する。筋・腱弾性の競技種目特異性に関する研究に関しては、順調に1年目の測定を実施できているため、残りの2年間も計画通り実験を推進し、解析に十分なデータ数を確保する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により、MyotonPRO測定値から剪断波伝播速度を推定する換算式を導き出す研究において、計画しただけの被検者数の測定を実施することができなかったため、そのために使用予定であった予算を次年度に繰り越すこととなった。次年度に、実施できなかった分のデータを収集するための追加実験を実施する予定であり、繰り越しとなった予算は、その追加実験のための謝金、交通費、測定消耗品代および成果発表費用として使用する予定である。
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