研究課題
ニューロンの老化におけるエピゲノム変化を調べるために2ヶ月齢と2年齢以上のマウスを用意し、大脳皮質と海馬を回収した。そして、NeuN陽性のニューロン核を単離し、RNA-seq、ATAC-seqとCUT&Tagにて9種類のエピゲノム修飾を調べた。このエピゲノム情報を用いて、分担者のの水野忠快先生との共同研究によりATACとCUT&Tagの10種類の統合的解析を実施した。その結果、海馬の若齢・老齢ニューロンは遺伝子発現では区別できないが、エピゲノム情報により区別できることがわかった。この結果は、まさに本研究が目指す多階層エピゲノム情報からニューロンや個体の状態ができるということを示唆している。
1: 当初の計画以上に進展している
抑制性エピゲノムのテンソル分解により、ニューロンの老化を予測することができた。これはまさに本研究の目的である、多階層エピゲノム情報からニューロンや個体の状態を予測する、という解析である。
今後は、本年度開発した手法を、本研究の最終目的である幼少期ストレスを与えたマウスに適用し、多階層エピゲノム情報から幼少期ストレスを予測し、その原因となりうるエピゲノム変化を捉えることを目指す。
研究に必要なコンピュータが当初の計画より安価に購入することができた。次年度に、さらに計算効率を上げるために当初の計画よりハイスペックなコンピュータの購入するために使用する。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件)
bioRxiv
巻: - ページ: 086330
10.1101/2020.05.14.086330
The FASEB Journal
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10.1101/2022.08.22.504704