研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では,睡眠障害の約6割を占める睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)の判定に向け,布団やマットレスの下に敷いた無拘束型マットレスセンサから得られる「睡眠中」と「日中」の生体振動データを用いた無拘束型SAS判定法をそれぞれ提案し,高い精度で判定できることに成功した.さらに,SAS患者の生体振動データには健常者には見られない3Hz前後の振動を持つことが明らかになった.
知能情報学
学術的意義としては,無呼吸時に生じる覚醒以外の非覚醒状態においてSAS判定を可能にすることに加え,睡眠中ではなく日中においてSAS判定を実現する方法を確立することで,従来手法の問題を克服することである.社会的意義としては,無拘束型のマットセンサを用いた提案手法によってSASを早期に発見することで,糖尿病・高血圧・心筋梗塞・脳梗塞のリスクを低減させ,SASによる不眠からくるヒューマンエラーや産業・交通事故を削減し,労働生産性の低下を抑制することが可能となる.