研究課題/領域番号 |
22K19836
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
高間 康史 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (20313364)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 情報推薦 / ユーザプロファイリング / 視覚的分析 |
研究実績の概要 |
本研究は,仮想ユーザとのインタラクションに基づく新しい情報推薦フレームワークの確立を目的とする.本年度は,映画を対象アイテムとして,映画推薦システムを利用する典型的な利用者像を表す仮想ユーザの抽出方法についての検討,および抽出した仮想ユーザの妥当性についての予備調査を中心に進めた.仮想ユーザ像を作成するための手がかりとして,ユーザが映画に対して付与したタグの利用を検討した.ユーザごとのタグ集合を文書とみなしてトピックモデルを適用した結果,純愛・心温まる作品や,青春・学園系作品など,各ユーザが視聴する映画の傾向をある程度把握できることを確認した.この結果や,各ジャンルの映画に対する評価傾向などに基づき,例えば「ヒューマンドラマを好んで視聴し,特に親子間や夫婦間の人間関係を題材とした作品が好み」,「世間で評価されている作品よりも自身で選んだ作品を好む傾向にある」などのプロフィール文を仮想ユーザに対して生成した. 作成した仮想ユーザ像の妥当性について確認するため,アンケート調査を数回行った.アンケートでは,作成したプロフィール文とともに「仮想ユーザのもととなった当該ユーザが高評価した映画」,「当該ユーザが低評価した映画」,「他のユーザが高評価した映画」,「他のユーザが低評価した映画」からそれぞれ5件ずつ選択して提示し,プロフィール文で描写されるユーザが各映画を好むと思うかどうかについてそれぞれ評価してもらった.50名に回答してもらうアンケートを3回行った結果,映画の内容と一致するプロフィール文を手がかりとして回答する傾向があること,全体的に高評価と回答する傾向が見られることなど,今後に活用できる知見が得られた.この他,映画以外を対象アイテムとした仮想ユーザ抽出の準備として,レシピデータセットの知識グラフ化,楽曲プレイリストから獲得した楽曲分散表現の分析などを進めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
仮想ユーザ像の作成及びアンケートによる予備調査を複数回実施し,次年度の研究に生かせる知見が得られたため,おおむね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
アンケート調査で得られた知見に基づき,プロフィール文やユーザに提示する情報の改善を行うほか,仮想ユーザ抽出のための視覚的分析手法や仮想ユーザ像を利用したインタラクションの設計に着手する.
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定だったPCサーバは既存設備を利用できたため,次年度以降に更新予定である.その他,資料収集のための旅費もオンライン参加などで不要になったため,次年度以降の学会参加に利用する予定である.
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