本研究では、ジエチレントリアミン誘導体(DETAs)を純液体として用い、高効率なCO2回収システムの構築と評価を行った。市販原料から7種類のDETAsを合成し、CO2吸収・放散性能を測定した結果、参照物質であるジエタノールアミン(DEA)に比べて約1.5倍優れたCO2吸収性能を示した。また、吸収後のCO2放散率は80%以上、エチル基を有するDETAでは100%に達し、高効率かつ再現性の高いCO2回収システムの実現が可能となった。さらに、DFT計算およびスペクトル測定の結果から、DETAsがモル比2:1でCO2を捕捉する安定な会合体を形成し、カルバミン酸が主要生成物であることを確認した。
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