本研究では、近赤外(NIR)光を吸収し発熱する金ナノ粒子を温度応答性リガンドで被覆し、光熱変換により疎水性となり界面活性効果が発現することで、細胞膜を破壊するシステムを開発した。金ナノディスク表面に弱疎水性リガンドを修飾して温度応答性を付与した結果、金ナノディスクは加熱/冷却に応じて集合/脱集合を示し、良好な分散安定性を示した。続いて、同様のリガンドで修飾した金ナノロッドを培地中でガン細胞と混合しNIR光を照射して、細胞膜破壊の効果を評価した結果、NIR光照射で細胞の生存率が顕著に低下した。以上の結果から、金ナノ粒子の光熱変換能を用いるとNIR光でガン細胞の死滅を誘起できることが分かった。
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