本研究の目的は、音響誘起電磁法(ASEM法)を用いて、骨コラーゲンの結晶性(配向性)を非侵襲に評価する“骨質”センシングを実現することである。ASEM法は、対象物の圧電性を通して、超音波(音圧)によって誘起される電気分極(圧電分極)を検出し、超音波走査によりその分極の空間分布を画像化する手法である。本研究では、(1)膝関節不動化と糖尿病の二つの異なるラット疾患モデルを作成し、骨粗鬆症に伴い、圧電分極が減少する傾向が見いだされた、(2)線維の配向方向に分極する傾向を明らかにした。さらにiパルス圧縮技術やアレイプローブの導入によりin-vivo高速画像化の目途が立った。
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