脳梗塞の病態進行に着目した斬新なDDSの構築を目指し、好中球を薬物担体として利用するNeutrophil-mediated DDSに関する研究を行った。長期間の薬物徐放が可能なマイクロディスクを好中球に搭載し、長期的に細胞保護効果をもたらすDDSの開発を試みた。マイクロディスクの薬物担体部の組成を最適化し、タクロリムス徐放型のマイクロディスクを作成した。タクロリムスの放出試験を行ったところ、最適化したマイクロディスクを用いることで、2~4週間の薬物徐放が可能になった。急性肺障害モデルと中大脳動脈梗塞モデルを用いて好中球の動態を評価したところ、炎症部位に集積性を示すことが示唆された。
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