研究課題
研究活動スタート支援
本研究はペルシア文学の表現上の特徴である比喩的な語彙体系の解明を目指し、基礎的な議論の集約、定期的な研究会の開催、現地調査と資料収集および日本語の資料作成を行った。特に、この分野の重要な著作であるモハンマド・レザー・シャフィーイー・キャドキャニー著『ペルシア詩における詩的形象』(1971)の読解・分析を行い、イランにおけるイスラーム修辞学を基礎とした文学的議論の流れとその背景について基礎的な理解を得ることができた。
ペルシア文学
ペルシア文学の表現上の特徴である比喩的な要素については、ペルシア語で書かれた修辞学関連の著作や欧米での研究がいくつかあるが、日本語での研究はごくわずかにとどまっている。本研究はイランにおける優れた学術成果を咀嚼し、明らかにするとともに、将来的に諸言語におけるイメージ論、メタファー論との比較やペルシア文学に関する新たな議論に示唆を与えるものとなると考えられる。