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2023 年度 実績報告書

第二言語習得における素性習得と素性再構成のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K19997
研究機関宇都宮大学

研究代表者

木村 崇是  宇都宮大学, 国際学部, 助教 (40967717)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード第二言語習得 / 文法素性の習得 / wh疑問文 / 母語の転移
研究実績の概要

本研究は,生成統語理論を用いて第二言語の文法素性の習得・再構成のメカニズムを解明することを目的とする。具体的には,日本語や中国語を母語とする英語学習者がもつ英語の主語・動詞一致(例: I/He like/likes ...)やwh疑問文(例:What do you think that Bill bought?)の統語的知識について調査・検討し,文形成に関わる文法素性の習得の理解に貢献することを目指す。本研究では,素性の習得可能性の問題のみならず,それが「なぜ」習得(不)可能なのかという重要な問題についても,生成統語理論の観点から知見を提供する。
研究の結果として,全体的に明らかになったのは, 日本語を母語とする英語学習者は, 英語母語話者とは異なる反応のパターンを示しただけでなく,母語でみられるパターンとも異なる振る舞いを見せたということである。特に,wh疑問文に関する調査の結果は,低習熟度の学習者は母語に影響を受けつつも,インプット分析を行い,中間言語文法を構築していることが明らかになった。そのような文法は,習熟度が上がるにつれて母語話者のもつ知識に似たようなものに変化することも示された。また, wh疑問文におけるthatの義務性に関する調査から, 学習者は母語話者と異なる独自のストラテジーを用いることで,コストを削減して文構築を行なっていることも明らかになった。本研究プロジェクトを通して得られた一連の成果は,一般化した上で第二言語のモデルとして提案を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] L2文法における構造選択の経済性:that痕跡効果からの議論2023

    • 著者名/発表者名
      木村崇是
    • 学会等名
      日本第二言語習得学会
    • 国際学会
  • [学会発表] Differences and Similarities between Chinese and Japanese Learners of English: (In)Sensitivity to Non-target-like Use of 3ps -s2023

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Kimura
    • 学会等名
      Pacific Second Language Research Forum
    • 国際学会
  • [図書] 第二言語研究の思考法 : 認知システムの研究には何が必要か2023

    • 著者名/発表者名
      福田 純也、矢野 雅貴、田村 祐、木村 崇是、峰見 一輝
    • 総ページ数
      180
    • 出版者
      くろしお出版
    • ISBN
      4874249612

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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