研究課題/領域番号 |
22K20024
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知淑徳大学 (2023) 神戸大学 (2022) |
研究代表者 |
松田 樹 愛知淑徳大学, 創造表現学部, 助教 (60966860)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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キーワード | 中上健次 / 新植民地主義 / アジア主義 / 日韓連帯運動 / 冷戦文化 / 大江健三郎 / 柄谷行人 / ジャック・デリダ |
研究成果の概要 |
近年、日本近代文学が、東アジアという国際的な枠組みの下で論じられる機運が高まっている。だが、現在から三十年以上も前に、東アジアに広がる作品世界の構想や文学者同士の連帯を主張し、「新植民地主義」として批判を浴びた作家がいた。小説家・中上健次(1946-1992)である。 本研究では、中上におけるアジア志向の内実を韓国との関わりから実証的に洗い直すとともに東アジアに広がる彼の活動を再検討することで、東アジアへと視野を広げた現代の日本文学史を構想し直すことを試みた。
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自由記述の分野 |
日本文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、東アジアに広がる中上健次の文学的構想を俎上に載せることで、1970年代から現代に至るまでの日本の作家・思想家における「アジア」の主題へと近接することができた。また、そこに見られるイデオロギー上の分断に対する批判意識や言語への固執という観点からは、同じく冷戦体制の下でナショナリズムの脱構築を志向した他の作家・思想家と共通する態度を看取することができた。 このように、本研究では、今日の日本文学の基盤となる問題意識を中上が提示していたことを明らかにした。
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