本研究課題の主たる成果は、博士論文の一部を大幅に加筆修正し、査読付き論文として『アジア研究』第70巻1号に掲載された研究である。ヒンドゥー教徒の指定カーストおよび指定部族とイスラーム教徒間の賃金格差構造はどのように変化したか、両グループ間の賃金格差の要因は何かを明らかにした。その他、インドの宗教と宗教の経済学に関する紀要論文が1本、相続法の改革とその人的資本への影響に関する査読進行中の英語論文が1本ある。 加えて、在インドの企業や、ヒンドゥー教・シク教寺院、農村にて複数回フィールドワークを行った。巡礼・宗教行動に関する研究は既にセミナー報告を行い、24年度中に精緻化して査読雑誌への投稿を目指す。
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