研究成果の概要 |
(1) 横浜国立大学の石田氏及び熊野氏と, 制約つきマッチングモデルにおける解概念を定義し, その存在証明を行った. 既存研究を含む形でモデル化を行っており, 既存研究で提案された解概念と我々の解概念の比較も行った. (2) 横浜国立大学の石田氏と, 本研究の基礎部分にあたる契約つきマッチングモデルにおけるインセンティブ構造を解明した. (3) 中国の大学入試制度を理論的に分析し, 望ましいマッチングが存在するための必要十分条件を導出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の3つの成果の学術的意義は, (1)既存研究を含む形でモデル化することで, 市場に現れる「制約」を統一的な視点で捉えることができるようになったこと, (2)労働条件等の現実的な要素を考慮に入れた環境における人々の誘因を明らかにしたこと, (3)既存研究の分析方法を実際に用いられている制度に応用にしたこと, である. 本研究の社会的意義は, 現実的な要素をモデルに取り入れることで, 今度現れうる新しい市場にも応用可能であるという点である.
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