研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、ネットワークDEAと産業連関分析を統合した新たなサプライチェーン効率性評価モデルの構築を行った。具体的には,研究期間内に以下2つの分析テーマに取り組んだ:①ネットワークDEAモデルに産業連関分析モデルを応用した独自のサプライチェーン効率性評価モデルの構築;②多地域産業連関表を用いた世界164か国の電力セクターのサプライチェーン効率性分析。①及び②のテーマに関して、昨年度に2件の学会発表を行った。査読付き英文誌での研究成果の発表へ向け、今後も関連の研究活動を継続する予定。
環境経済学;資源・エネルギー経済学
新型コロナウイルスの流行、ロシアのウクライナ侵攻、台湾有事への懸念等を事の発端とし、近年、我が国周辺のグローバルサプライチェーンの脆弱性が憂慮される事態となっている。グローバルサプライチェーンの再構築がその機運の高まりを見せる中で、本研究が新たに導入した「サプライチェーンの生産効率性」という概念は、これまでの生産経済学における生産効率性の概念とは一線を画すものであり、サプライチェーンに定量的な評価基準を付与するという点において、政策的意義の極めて高いものであると考える。