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2023 年度 研究成果報告書

チーム生産におけるタスク選好とタスク割当のマッチングと労働者行動に関する考察

研究課題

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研究課題/領域番号 22K20169
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0107:経済学、経営学およびその関連分野
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

亀井 憲樹  慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (00924929)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワードモラル・ハザード / 経済実験 / タスク選択 / リアル・エフォート / 雇用契約 / 労働生産性 / 互恵性
研究成果の概要

実験室内実験(コペンハーゲン大学の実験室)を実施することにより、将来どのタスクから高い利益をうむか不確実な環境での、企業と労働者の間で結ぶ雇用契約の特徴を考察した。実験結果によると、タスク選択を先送りする非完備契約を雇用者が提示する場合は、好きでもないタスクを割り振る可能性を考慮し、労働者に高い賃金額を提示し、賃金が十分高ければ労働者は進んで受け入れると分かった。また、非完備契約を企業が望む頻度は、将来の可能なタスク集合に大きく影響を受けた。どのタスクが割り振られても、労働者の労働は、雇用者による適切な固定給と労働結果に条件付けで支払うボーナスに動機付けされ、タスクを完遂した労働者が多かった。

自由記述の分野

経済学

研究成果の学術的意義や社会的意義

労働者の怠業などのモラル・ハザードの問題は、組織の経済学や契約理論における重要な研究題目である。企業による労働者へのタスクの割り振りと労働者のタスク選好の間でミスマッチが起こると、負の互恵性から労働者の働くモチベーションが低下し、職場での労働生産性が低下する可能性があるが、雇用者が実際にどうタスクを割り振るかは内部妥当性の高い形で研究されていなかった。一方で理論研究については、タスクからの利益が不確実な場合の、企業と労働者の間の雇用契約に関する豊富な考察が企業経済学にある。本研究は、同領域における理論の検証という意義に加え、高い労働生産性の実現のための雇用契約の特徴を提示する実践的意義がある。

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公開日: 2025-01-30  

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