重症心身障害のある医療的ケア児を養育するひとり親世帯の困難性は、最も深刻な状況において生じる課題であると考える。本研究において、健康状態や経済面の状況に関する生活上の支障を抽出し、不明確な点が多い世帯の生活状況の様相を4項目に分類し、課題の改善・解決に関する必要性を明示した点に学術的意義がある。 社会的意義としては、本研究の実施によって課題を抱えた世帯の生活状況の実情に関する基礎資料を収集、把握したことにより、障害児を育てる家族に対する複合的な観点に基づく支援対応のアプローチに関する示唆を得たことである。
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