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2023 年度 実施状況報告書

学校のリスクに対する教員と保護者のリスク認知の相違

研究課題

研究課題/領域番号 22K20256
研究機関静岡大学

研究代表者

満下 健太  静岡大学, 未来創成本部, 助教 (40962105)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
キーワードリスク認知 / 学校安全 / 教員 / 保護者
研究実績の概要

2022年度に教員と保護者のリスク認知について体育的活動を中心に検討した上で,2023年度は対象を広げ,いじめ・災害・事故など,学校における多くの危機を対象とした研究に取り組んだ。具体的には,小中学校の教員および保護者に対して,合計30の学校の危機に対して,その認知的次元として(1)それが起きる頻度・(2)関係した子どもへの影響の2項目,感情的反応として(3)不安の程度の1項目を7件法で尋ねることでリスク認知を測定した。得られた結果の概要として,立場毎では,小学校・中学校の両方で教員のリスク認知は保護者よりもそれぞれの評定がばらつく傾向が見られた。特に頻度について保護者よりも軽重があった。不安については一部の危機で教員の方が保護者よりも高かった。危機毎の比較では,いじめ・学級崩壊・苦情などの心理社会的リスクは教員において特にリスク認知が高く,保護者との乖離が大きかった。一方,事故など身体的なリスクについては両者で大きな差異は見られなかった。学校毎の比較では,全体として大きな違いは見られない一方で,部活動事故など学校種によって特徴的な一部の危機は差異がある傾向にあった。これらの結果を通して,学校種を問わず,事故・災害などの身体的リスクは教員と保護者で認知が一致している傾向がある一方,いじめ・苦情など人間関係や心理的なリスクにおいて相違が大きいことが見出された。これらの成果の一部は学会発表を行った。加えて,精緻な分析を追加して論文化および投稿に取り組んでいる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度・2023年度のそれぞれの研究から,当初の研究計画から若干の変更はあったものの本研究課題に対して一定の知見は得たと考えられる。一方,研究代表者の所属研究機関の変更等の事情から,研究成果の精緻な集約と学術的媒体での公表には遅れが生じた。そのため,(3)やや遅れている。の判定とした。

今後の研究の推進方策

本研究課題の達成状況と現在までの進捗状況とを勘案し,2024年度においてはそれぞれの研究の集約および学術論文等での成果公表を目指す。また,研究課題の総括から,将来的な研究課題について検討する。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の所属研究機関の変更等の事情から,研究成果の集約および学術的媒体での公表に遅れが生じたことから,当初2023年度に実施する予定であった研究課題の総括および学術論文等での成果公表等を2024年度に行うこととなった。そのため,それらにかかる諸経費として次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 学校のリスクに対する教員と保護者のリスク認知地図2023

    • 著者名/発表者名
      満下健太・村越真
    • 学会等名
      日本リスク学会第36回年次大会

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公開日: 2024-12-25  

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