研究課題
研究活動スタート支援
本研究は、勝田守一の教育学構想における教育方法論を検討するものである。具体的な作業としては、主に次の2つをおこなった。第一に、勝田の教育学構想における教科指導概念と幼児教育論の2つの史的展開を辿った。第二に、勝田の教育学構想を解明するために必要な周辺事項を整理した。その結果、勝田の教育学構想における教育方法論は、「集団」概念を中核とするものであることが明らかとなった。また、資料の整理等によって、勝田の教育学構想を解明するための手がかりを得ることができた。
教育方法学
先行研究において、勝田は「系統的に構想された科学的な教育内容」を教えようとしてきた人物として位置づけられてきた。一方の本研究は、勝田が「集団」概念にも着目する人物であることを明らかにした。すなわち、本研究は、教育の前提には集団が存在することの原理的意義を改めて提示する点に学術的意義がある。昨今、学校教育に対して、「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」が求められている。そのなかで、本研究は「協働的な学び」をより推進していく必要性を原理的に提示する点に社会的意義がある。