研究実績の概要 |
今年度は, 非線形拡散方程式に対する周期的時空均質化問題に対して得られた成果を京都大学数理解析研究所 (RIMS)やAmerican Institute of Mathematical Sciences (AIMS)主催の国際会議にて報告した. また, 非線形拡散方程式や均質化問題に関連する成果についてもAIMS主催の国際会議やICIAM 2023 minisymposiaにて報告した. 本研究課題は, 非線形拡散方程式をモデルケースとした周期的時空均質化問題に対する定性・定量解析及び, 非周期化を目指すものであり, 解の収束レートやH-収束性がキーワードとして挙げられる. 今年度は, H-収束性と非線形拡散方程式が関連した成果を学術論文として報告し, 受理された. 一方, 解の収束レートに関しても局所的なエネルギー評価を注意深く行うことによって, 最適な収束レートを導出した成果も得られ, 学術論文として報告し, 現在査読中ではある. その他, 時空2スケール収束理論に基づいて得られていた定性的性質を時空unfolding法を用いて導出することによって, 定性解析に於ける関数解析的な整備も行なった.
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