恒星という宇宙の構成要素を理解する上でそれがどうできたのかを理解することには大きな意義がある。本研究では恒星を特徴づける量のなかから角運動量に注目し、星がどのような過程で角運動量を獲得したのかの解明に取り組んだ。今回開発した理論手法は今後拡張することが可能で、その他の特徴量である磁場強度や、連星・多重星形成過程を調査するのに用いることを企図している。星形成、とくに大質量星の形成過程は観測的な検証の進んでいない分野であり、理解を進めるうえで理論研究の果たす役割は大きい。また今後 ngVLA をはじめとした新しい観測手段が出現することが予測でき、将来に備え理論モデルの整備を行う点でも意義深い。
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