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2023 年度 研究成果報告書

X線連星ジェットによる宇宙線粒子加速機構と加速可能エネルギーの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 22K20386
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
研究機関鹿児島大学

研究代表者

酒見 はる香  鹿児島大学, 理工学研究科, プロジェクト研究員 (40944848)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード電波天文学 / 宇宙ジェット / 宇宙線
研究成果の概要

本研究は電波観測データの解析に基づき、系内のX線連星SS433から噴出する宇宙ジェットにおける宇宙線粒子の加速機構と加速可能エネルギーを明らかにすることを目的に行われた。我々はSS433ジェット周辺を野辺山45m電波望遠鏡を用いて観測し、ジェットと相互作用している可能性の高い分子雲を発見した。これらの分子雲とTeVガンマ線放射の空間分布との比較から、SS433ジェットで加速されTeVガンマ線の起源となっている宇宙線は主に電子である可能性が高いことを明らかにした。また、ジェットと分子雲との相互作用により磁気乱流が形成され、効率よく宇宙線電子が加速されている可能性が高いことを明らかにした。

自由記述の分野

電波天文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、X線連星ジェットによる宇宙線加速機構が、一般的に考えられる衝撃波統計加速だけではない可能性を示した。このことは、X線連星ジェットだけではなく系外のAGNジェットでも起こっていると考えられる。AGNジェットは観測されている最高エネルギー宇宙線の加速源の候補でもあるが、遠方に存在するためその詳細を観測的に調査することが困難であった。比較的近傍に存在し、その詳細構造が観測されているX線連星ジェットから本研究で得られた知見は、将来的にはAGNジェットにも拡張され、広エネルギー帯域にわたる宇宙線の加速機構の網羅的な理解において重要な役割を果たすと考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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