研究課題
研究活動スタート支援
本研究は、交流モータ応用から直流マグネットまで応用が期待される高温超伝導テープ線材の広い電界領域における電流輸送特性を明らかにするために、基盤技術となる素線電流輸送特性のオペランド計測とその高精度なモデリング手法を確立しようとするものである。直流四端子法および、着磁した線材の磁界分布とそのダイナミクスを計測する磁気顕微法を組合わせて広い電界領域における電流輸送特性を実測でき、メゾスコピックな量子化磁束挙動の統計分布を考慮したモデリングが可能であることを示した。
計測工学
MRIやNMRの高磁界直流マグネットや核融合炉用大型マグネット、さらに交流モーター用巻線など、直流から交流に至る複雑な実用環境におかれる際に、高温超伝導線材の電磁現象を理解するのに広い電界領域に亘る電流輸送特性の解明が不可欠となる。本研究によって、10-2 ~ 10-11 V/m電界領域における電流輸送特性の実測およびそのモデリングにかかる手法を開発した。また、特定な応用環境に対応した材料開発のためにも基盤技術という位置づけとして重要な貢献が期待できる。