脱炭素社会実現のための再生可能エネルギー大量導入の実現には水素の活用が必須である。中核を担う水電解装置には年間数百 GWの稼働量が求められるが、現状では数十 MWにとどまる。この差を埋めるには電解槽設置数の増加に加え、電解槽の低コスト化と水素製造速度の向上が不可欠であるが、現状では低コストと水素製造速度向上の両立は困難である。本研究で対象とした、AEM型水電解への中性pH条件の適用は、上記課題を解決しうる方策である。本研究では中性pHのAEM型水電解への高い適用可能性を示したものであり、今回の成果は再生可能エネルギー由来のクリーンな水素導入を推進するものである。
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