N2OはCO2の約300倍の強い温室効果を示すため、排出量の低減化が求められている。しかしながら、過剰な共存酸素や水蒸気によって触媒作用が阻害されるため、共存ガス下かつ低温でのN2O直接分解反応は極めて困難であった。本研究では、過剰酸素雰囲気下のN2O直接分解に対して電場をアシストすることで、従来課題とされていた共存酸素や吸着酸素を能動的に制御し、著しく反応を低温化できることを示した。さらに本研究のメカニズム解明を通じて、電場アシスト効果を明確にし、より優れた触媒の設計開発や、その他の電場アシストを利用した反応系への応用・展開が期待される。
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