細胞内液液相分離(LLPS)によって形成される非膜オルガネラが様々な生体現象に関わっていることが示され大きな注目を集めている。一方で、LLPSを高い時空間分解能で確実に捉える人工LLPSツールが求められている。本研究で得られた成果は、光濃縮を高時空分解能を有する人工LLPSツールとして利用可能である事を示し、光濃縮誘起LLPSを通した生化学反応制御さらには細胞操作を可能とする新規光技術へ発展する事が期待できる。観測された光濃縮誘起LLPSは、光濃縮下に特異的なLLPSである事が示唆されており、光濃縮下での生体分子間相互作用の制御に繋がる新しい知見として、今後の研究発展が大いに期待できる。
|