Glycoprotein 2(GP2)は腸管の炎症に応じて分泌され、腸内細菌の線毛タンパク質FimHへ結合することで菌の腸上皮細胞への定着を阻害する。その結合は、GP2が持つハイマンノース型糖鎖を介したものであると推定されるが、その実態は不明であった。ヒトおよびマウスのGP2を、哺乳類細胞を用いて発現・精製し、FimHとの結合をバイオレイヤー干渉法により解析した。ヒトGP2とFimHとの結合において、ハイマンノース型糖鎖付加ドメインに加えて、新規糖鎖付加領域が存在することが示唆された。一方、マウスGP2は哺乳類細胞を用いた発現では目的の糖鎖が付加せず、結合も見られなかった。
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