バイオスティミュラントは、化学肥料の持続可能な代替手段として注目されている。植物成長促進微生物が分泌するEPSは、植物内の非生物ストレスを軽減する効果が期待されており、本研究では精製されたEPSがイネに与える影響とそのメカニズムを調査した。細菌性EPS処理により、熱ストレス条件下で植物成長促進が観察され、RNA-seq解析では種々の上方調節遺伝子と下方調節遺伝子が同定された。GO解析では、ROS除去プロセスや解毒経路に関連する遺伝子が見られ、特に非生物ストレス下での抗酸化物質として機能する遺伝子の発現が増加した。これらの結果から、EPSがバイオスティミュラントとして有望であることが示唆された。
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