近代農業では、農地に多量投入されたアンモニア態窒素肥料が土壌細菌により硝化されることで、深刻な環境問題を引き起こしている。そのため、適切に硝化を制御する方法が求められている。ブラキアラクトンは硝化を強力に抑制することから、新たな硝化抑制剤としての開発が期待される。そこで本研究では、ブラキアラクトンおよび類縁体の合成法の確立を目指した。しかし、当初計画した合成法では、鍵となる反応の前駆体を得ることが困難であるということが分かった。これらの結果はブラキアラクトンの新たな合成法を計画する上での重要な知見になる。
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