ヒドロキシカルボン酸受容体1 (HCAR1) の合成アゴニスト3,5-dihydroxybenzoic acid (DBA) はβ-アドレナリンシグナルの抑制を介してUcp1発現量を低下させた。DBAはC57BL/6マウスにおいて4℃で飼育した際の体温維持能を低下させ、β3-アドレナリン受容体活性化による直腸温の上昇を抑制した。生体内のHCAR1アゴニストである乳酸もDBAと同様にβ-アドレナリン刺激下のUcp1発現量を減少させた。さらに、脂肪細胞特異的乳酸脱水素酵素A (LDHA) ノックアウトマウスでは寒冷刺激時の褐色脂肪組織内乳酸濃度が減少し、Ucp1発現量が増加した。
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