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2023 年度 実績報告書

ムギ類-いもち病菌間特異性を支配する抵抗性遺伝子の病原菌認識機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K20580
研究機関神戸大学

研究代表者

足助 聡一郎  神戸大学, 農学研究科, 助教 (90882514)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワードいもち病菌 / オオムギ / コムギ / 非病原力遺伝子 / 抵抗性遺伝子
研究実績の概要

オオムギのRmo2はコムギ菌・シコクビエ菌に共通する非病原力遺伝子PBY2を認識する一方、コムギのRwt7はエンバク菌・ライグラス菌・シコクビエ菌に共通する非病原力遺伝子PWT7を認識する。オオムギの抵抗性遺伝子Rmo2とコムギの抵抗性遺伝子Rwt7のドメイン構造を再予測し、各遺伝子のドメインをスワップさせたキメラコンストラクトを再作成した。これらの抵抗性遺伝子としての機能を確認するために、オオムギ・コムギのプロトプラストを用いた迅速な細胞死アッセイ系を構築した。作成したスワッピングコンストラクトを用いてオオムギプロトプラストアッセイを行ったところ、推定認識ドメイン(HMA)をRwt7のものに置換したRmo2がPBY2認識能を失う一方でPWT7認識能を獲得する、という期待通りの結果を得た。一方、推定認識ドメインをRmo2のものに置換したRwt7については、期待通りの結果は得られなかった。以上をまとめると、オオムギの遺伝子Rmo2を基盤とするコンストラクトをオオムギプロトプラストでアッセイすると期待通りの結果が得られるが、コムギの遺伝子Rwt7 を基盤とするコンストラクトをオオムギプロトプラストでアッセイしても、期待通りの結果が得られていないということになる。これは、オオムギとコムギの認識・情報伝達機構の差に起因する可能性があると考えた。また、Yeast Two-Hybrid法を用いて分子間相互作用解析を行ったところ、PBY2とRmo2-HMAは直接相互作用することが確認されたが、PWT7とRWT7間では相互作用が見られなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Loss of <i>PWT7</i>, Located on a Supernumerary Chromosome, Is Associated with Parasitic Specialization of <i>Pyricularia oryzae</i> on Wheat2023

    • 著者名/発表者名
      Asuke Soichiro、Horie Akiko、Komatsu Kaori、Mori Ryota、Vy Trinh Thi Phuong、Inoue Yoshihiro、Jiang Yushan、Tatematsu Yuna、Shimizu Motoki、Tosa Yukio
    • 雑誌名

      Molecular Plant-Microbe Interactions

      巻: 36 ページ: 716~725

    • DOI

      10.1094/MPMI-06-23-0078-R

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Cloning of Rmo2, a gene for resistance in barley to various host species-specific pathotypes of the blast fungus2023

    • 著者名/発表者名
      Soichiro Asuke
    • 学会等名
      The third barley mutant conference (3BMC)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] A novel resistance resource found in Sv196, a Turkish accession of barley (Hordeum vulgare), conferring resistance against Triticum isolates of Pyricularia oryzae2023

    • 著者名/発表者名
      M Thoihidul Islam, Soichiro Asuke, Hiroshi Hisano, Kazuhiro Sato, Yukio Tosa
    • 学会等名
      The third barley mutant conference (3BMC)
    • 国際学会
  • [学会発表] Evolution of the wheat blast fungus through stepwise losses of function of avirulence genes partially accompanied by inter-chromosomal translocations2023

    • 著者名/発表者名
      Soichiro Asuke
    • 学会等名
      12th international congress of plant pathology (ICPP2023 Lyon)
    • 国際学会
  • [学会発表] Molecular basis of the host specificity of Pyricularia oryzae at the plant genus level2023

    • 著者名/発表者名
      Soichiro Asuke
    • 学会等名
      TSL seminar
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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