研究成果の概要 |
本研究では国内の水田土壌を湛水培養し、そこから抽出したRNAを用いてメタトランスクリプトームによるAs代謝遺伝子(arrA, ttrA, arsM)の発現解析を行なった。異化的ヒ酸還元酵素遺伝子としては、arrAよりもttrAの発現量が多かったことから、当該遺伝子がAsの還元溶解に関与していることが示唆された。主なttrAの発現宿主は土壌ごとに異なったものの、鉄、或いは硫黄還元細菌として知られるグループがAs還元溶解の鍵となる微生物であることが示唆された。さらに、多様な微生物がarsMを発現し、その発現量が3日目から9日目にかけて5 ~ 13.2倍に増加することが示された。
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