犬の膀胱癌は下部の尿路に好発する悪性腫瘍である。手術や内科療法を行なっても、ほとんどの症例が局所再発や遠隔転移により、発症後1-2年で死に至る予後の悪い悪性腫瘍であり、新たな全身療法の開発が求められている。 本研究では、採択者が犬膀胱癌の新たな治療標的として発見したアミノ酸代謝酵素であるIDO1(インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ)に対する阻害療法の臨床試験を東京大学 附属動物医療センター 外科系診療科にて実施し、IDO1阻害療法が犬膀胱癌において有効であり、新たな全身療法となることを実証することに成功した。
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