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2022 年度 実施状況報告書

食鳥処理前の絶食によるタンパク質分解反応の個体差がブロイラーの肉質に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22K20616
研究機関岡山大学

研究代表者

勝俣 沙智  岡山大学, 環境生命科学学域, 特任助教 (60963824)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワードNτ-メチルヒスチジン / 絶食 / ブロイラー / 骨格筋タンパク質分解 / 鶏肉品質
研究実績の概要

と鳥前の絶食処理は、ブロイラーの骨格筋タンパク質分解反応を引き起こし鶏肉の熟成に影響することにより、鶏肉品質をばらつかせる可能性が高い。一方、家畜生産において品質のばらつき(個体差)は収入減をまねく。そこで、本研究は「と鳥前の絶食ストレスに起因するブロイラーの骨格筋タンパク質分解反応の個体差が鶏肉品質に及ぼす影響の解明」を目的とする。本研究では、骨格筋タンパク質分解反応の指標として、筋原線維タンパク質特異的な異化産物である血中Nτ-メチルヒスチジン濃度に着目した。
まず、本年度は4段階の絶食時間を設けた事前試験を実施し、「生体内の骨格筋タンパク質分解レベル」と「と鳥熟成後の鶏肉中の遊離アミノ酸の含量」との間に相関があることを確認できた。また、生体内の骨格筋タンパク質分解レベルを「と鳥前絶食処理の前後における血中Nτ-メチルヒスチジの濃度変化」、と鳥後熟成期間のタンパク質分解反応を「鶏肉中の遊離アミノ酸の増加量」により、それぞれ評価する実験系を確立した。現在、絶食ストレスに起因する骨格筋タンパク質分解レベルが高い個体群(高感受性群)と低い個体群(低感受性群)を比較することで「骨格筋タンパク質分解反応の個体差とタンパク質分解酵素(カルパイン・カテプシン)の活性は関係するのか」を明らかにするため、調査を進めている。一部の鶏肉品質(理化学特性)の測定は当初の研究計画よりも前倒しで進んでいるが、タンパク質分解酵素活性の測定は完了できていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上述の通り、実験系の確立や一部の鶏肉品質の測定は進んでいるものの、鶏肉中のタンパク質分解酵素活性の分析は完了できていないため。

今後の研究の推進方策

来年度以降は、本年度に完了できなかったタンパク質分解酵素活性の分析に加え、当初の申請書の研究計画通り、と鳥後48時間熟成した骨格筋の肉質特性を評価する。理化学特性として残りの項目である一般成分(栄養価)、脂質過酸化度を調べる。食味特性は、HPLC法によるうま味成分の分析(遊離アミノ酸、核酸代謝物)、味認識装置により調べる。

次年度使用額が生じた理由

本年度に完了できなかったタンパク質分解酵素の活性を令和5年度に継続して測定する予定であり、その予算が必要であるため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Effects of feed withdrawal times on antemortem muscle protein degradation levels and postmortem muscle free amino acid concentrations in broiler chickens2022

    • 著者名/発表者名
      S. Katsumata, M. kamegawa, A. Katafuchi, A. Ohtsuka, D. Ijiri
    • 学会等名
      68th International Congress of Meat Science and Technology
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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