D型インフルエンザウイルス(IDV)はウシ呼吸器病症候群の原因ウイルスの一つと考えられている。IDVは7本に分節化したをゲノムを有し、M分節にはM2(p42)及びM1タンパク質がコードされている。今回、リバースジェネティクス法により、M1とM2(p42)遺伝子をそれぞれ別の分節にもつ8分節IDVに成功した。また10アミノ酸ずつ欠損させたM1・M2(p42)タンパク質を有する組換え欠損ウイルスの作出を試みた。その結果、M1・p42タンパク質間で共通のアミノ酸領域の内、6つの領域で、p42タンパク質では必須の機能を有してない一方で、M1タンパク質では重要な機能を担っていることが明らかとなった。
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