ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)豚心筋症モデルの摘出心臓を用いたex vivo解析により、ジストロフィン欠損による心筋症の初期病態を機能と形態の両輪で解明することを目的とした。この豚モデルの保因雌豚を3回交配させ、生体でのイソフルラン吸入麻酔下での心電図検査を実施した。また、心臓を摘出し、ランゲンドルフ法による灌流心を作成、心電図記録、不整脈誘起、光学マッピング解析を実施した。その結果、生体および摘出灌流心の両方においてイソフルラン麻酔による不整脈発生を再現でき、BMD豚心筋症モデルの有用性を確認した。さらに、BMD豚心筋症の不整脈時の心筋の異常興奮伝播(機能異常)が明らかになった。
|