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2022 年度 実施状況報告書

脱細胞化由来細胞外マトリックスが腸管神経幹細胞の分化・遊走に与える影響の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K20655
研究機関順天堂大学

研究代表者

澁谷 聡一  順天堂大学, 医学部, 准教授 (80795203)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード再生医療 / 組織工学 / 脱細胞 / ヒルシュスプルング病 / 小腸機能不全 / 腸管神経節 / バイオリアクター / 神経幹細胞
研究実績の概要

ヒルシュスプルング病患児と腸管神経節が正常な患児のECMを比較するためヒルシュスプルング病根治術および乳児の人工肛門閉鎖術の手術時に検体を採取し蓄積している。できる限り同条件での比較を行うために脱細胞および組織評価は行っていない。実験に必要な環境を整えるために資材の購入、バイオリアクターとしてのポンプの動作確認を済ませ検体量が十分に達し次第(各群、3検体)、脱細胞を開始する予定である。ECMの比較を行う前の評価として脱細胞前の検体をホルマリン固定の行い切片を作成、神経節細胞の有無を非ヒルシュスプルング病患児との比較を行った。今後、これらに対してECMの免疫染色を行い脱細胞前後でECMが脱落しないかどうか比較するための指標とする。
同実験の準備と同時に臨床データおよび病理データの収集を行っている。その中で、非ヒルシュスプルング病の患児の中でも病態によって神経節細胞の成熟度や絨毛の組織所見に違いが認められることがわかった。特に人工肛門の造設・閉鎖が行われた患児では人工肛門の肛門側を使用していた(便の注入を行っていたか)どうかで明らかな差が見られる。臨床データとの関連付けも可能であるので、今後は元々計画されていた評価に加えて人工肛門前後の腸管の比較も同時に行うことでさらなる知見を得られるようにする。
今後、数名の患者がすでに手術を予定されているので検体の蓄積は半年以内に完了し、実験が速やかに開始できる見込みである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

検体の蓄積は進んでいるが、長時間の実験を遂行するための人員と時間の確保に苦慮している。確立されたプロトコールはあるものの、試薬の確保、実験環境の構築に時間が割かれてしまった。

今後の研究の推進方策

検体が蓄積され次第、可及的に実験を開始する。当初は検体毎の脱細胞化を予定していたが、実験の効率を上げるために検体を蓄積した上で同時に脱細胞を行う。

次年度使用額が生じた理由

実験の開始が予定よりも遅れているために予定されていた金額が使用されなかった。実験助手が確保できたため、その謝礼として使用する。年度末にかけて実験成果の学会発表を行い、その際の旅費を計上する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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