カルシウムナノ粒子を中核としてlayer-by-layer法によりアルブミンとカチオンポリマーからなるアルブミンナノ粒子を合成し、これをキレートと反応させることにより中空構造を有するアルブミンナノ粒子を作製することに成功した。細胞内取り込み効率を評価したところ、中空アルブミンナノ粒子は中空でないアルブミンナノ粒子やアルブミンモノマーと比較してがん細胞により効率よく取り込まれた。担がんモデルマウスにおける体内分布を評価したところ、中空アルブミンナノ粒子はアルブミンモノマーよりも腫瘍組織への移行性が高く、一方で肝臓への移行が抑制されていた。
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