• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

中枢概日時計のニューロンタイプ特異的な神経核内シナプス接続と核外投射先の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K20738
研究機関金沢大学

研究代表者

松井 綾子  金沢大学, 総合技術部(医), 技術職員 (20961717)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード概日リズム / 視交叉上核 / 体内時計 / 局所神経ネットワーク / シナプス
研究実績の概要

中枢概日時計・視交叉上核(SCN)は、複数のタイプのニューロンで構築される神経ネットワークである。本研究では、これまでの研究で得られた、各種ニューロンタイプ特異的Cre発現マウス・tTA発現マウスと、Cre依存的AAVベクター・tTA依存的AAVベクターを組み合わせて、SCN内のシナプス接続パターン、およびSCN外への投射パターンを、ニューロンタイプ毎に明らかにする。このアプローチにより、SCN神経ネットワーク概日リズムを発振するメカニズムや、睡眠など様々な生体機能を制御する神経経路を理解するための、有力な手がかりが得られる。
本年度は、神経終末をラベルすることのできるトレーサー、Synaptophysin-GFPを用い、SCN内でのAVPニューロン終末の分布を詳細に調べ、他の実験データとともに論文発表した。また、SCNの出力系と考えられているProk2ニューロンの投射先についてもマッピングを行なった。
また、昨年度構築したmGRASP法のための各種Cre依存的/TRE依存的AAVベクターを用い、SCN内の2種類のニューロン間のシナプス接続のマッピングを試みた。Avp-CreマウスとVip-tTAマウスを交配したマウスのSCNにAAVベクターをインジェクションし、AAVベクターの組み合わせを変えて両方向についてシナプス接続の検出を試みた。さまざまな条件を検討したが、明瞭なシナプス接続は検出できなかった。SCNにおける神経ペプチド性神経伝達は、シナプス伝達ではなくボリューム伝達が主要なメカニズムの可能性が考えられ、今後の検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] In vivo recording of suprachiasmatic nucleus dynamics reveals a dominant role of arginine vasopressin neurons in circadian pacesetting2023

    • 著者名/発表者名
      Tsuno Yusuke、Peng Yubo、Horike Shin-ichi、Wang Mohan、Matsui Ayako、Yamagata Kanato、Sugiyama Mizuki、Nakamura Takahiro J.、Daikoku Takiko、Maejima Takashi、Mieda Michihiro
    • 雑誌名

      PLOS Biology

      巻: 21 ページ: e3002281

    • DOI

      10.1371/journal.pbio.3002281

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 神経細胞種特異的ノックアウトマウスを用いた視交叉上核概日リズムのin vivo解析2023

    • 著者名/発表者名
      津野 祐輔、彭 雨波、堀家 慎一、王 墨涵、松井 綾子、山形 要人、杉山 瑞輝、中村 孝博、大黒 多希子、前島 隆司、三枝 理博
    • 学会等名
      日本睡眠学会/日本時間生物学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi