研究課題
研究活動スタート支援
中枢概日時計・視交叉上核(SCN)は、複数のタイプのニューロンで構築される神経ネットワークである。しかしながら、異なるSCNニューロンタイプ間のSCN内におけるシナプス接続様式や、SCNニューロンタイプ毎の脳内における投射パターンは、ほとんど明らかになっていない。本研究では、各種遺伝子改変マウスとウイルスベクターを組み合わせて、SCN内のシナプス接続パターン、およびSCN外への投射パターンについて、ニューロンタイプ毎に検討を行った。
神経生理学
睡眠に問題を抱える日本人は5人に1人に上る。シフトワークや生活習慣の乱れは様々な疾患・健康障害 のリスクを著しく増大する。本研究により、SCN神経ネットワーク概日リズムを発振するメカニズムや、睡眠など様々な生体機能を制御する神経経路を理解するための、有力な手がかりが得られる。さらには、SCNニューロンを人為操作して中枢時計を整調する技術など、概日リズム変調に関連する疾患・健康障害への効果的な対処法の発明につながると期待できる。