研究課題/領域番号 |
22K20747
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
乗松 雄大 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学成田病院, 助教 (60968577)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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キーワード | 乾癬 / アトピー性皮膚炎 / 皮膚リンパ腫 / キャピラロスコピー / Nail fold bleeding |
研究実績の概要 |
本研究課題採択後にTOKUキャピラロ研究セットを購入した。すでに当院にて承認されている「末梢血・皮膚組織における皮膚疾患関連遺伝子の発現に関する研究」に同意いただいたアトピー性皮膚炎、乾癬、皮膚リンパ腫の患者の中で同意を得られた患者からデータ収集を開始した。 乾癬に関しては東京大学の深澤医師との共同研究結果がFukasawa T, Norimatsu Y, et al. Utility of nailfold capillary assessment for predicting psoriatic arthritis based on a prospective observational cohort study. Rheumatology (Oxford). 2022 28:keac664. として掲載され、乾癬患者においてみられるキャピラロスコピーの異常が乾癬性関節炎の発症予測になる可能性が示唆された他、各種炎症性サイトカイン値と毛細血管数およびNFB数が相関することを明らかにした。 アトピー性皮膚炎および皮膚リンパ腫においては現在データ収集中である。 皮膚リンパ腫においては当初の予想どおりキャピラロスコピーの異常がみられることが示唆されている。 アトピー性皮膚炎においては当初の予想ではキャピラロスコピーの異常がみられないと予想していたが、予想に反して一部のアトピー性皮膚炎においてはキャピラロスコピーの異常がみられている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初コントロール群に設定する予定であったアトピー性皮膚炎においても毛細血管の異常がみられることが確認されたため、健常人をコントロールに設定する必要が生じた。科内での研究周知は完了したため今後データ収集スピードは上がる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
データ収集の中でコントロール群に設定する予定であったアトピー性皮膚炎においてもキャピラロスコピーの異常がみられる可能性が示唆されている。成人アトピー性皮膚炎に関してキャピラロスコピーの異常がみられるという既存の報告は調べえた限り存在せず、アトピー性皮膚炎に関してもキャピラロスコピーの異常の意義を検討予定とした。コントロール群としてアトピー性皮膚炎患者ではなく健常人の必要があると考え今後収集を予定している。また、アトピー性皮膚炎、乾癬、皮膚リンパ腫において治療前後で毛細血管数やNFB数が変化するかは未知であるためこれも検討課題として検討を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
想定より患者が集まっていたため早期に解析ソフトを購入することとした。
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