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2022 年度 実施状況報告書

分極ハイドロキシアパタイトを用いた下肢虚血に対する血管新生効果について

研究課題

研究課題/領域番号 22K20756
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

山口 純司  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (80964709)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード血管新生療法 / 下肢虚血
研究実績の概要

本研究では分極ハイドロキシアパタイト(Hydroxyapatite electret, HAE)が下肢虚血に与える効果を下肢虚血モデルマウスを用いて検討した。本研究においては、現状で下記の所見が確認された。
1) HAE投与により、下肢虚血後の下腿脱落率が減少し、運動能力が温存され、大腿部の血流が維持された。
2) 血管新生に関わる遺伝子発現(Hif1a, Vegf, Cxcl12)は群間で有意な差がなく、HAE投与による下肢虚血温存効果の主な機序は、これらの遺伝子を介さない効果である可能性が示唆された。
我々の今回の検討では、過去の心筋梗塞と同様に、下肢虚血に対して下腿脱落率の減少、運動能力の温存、血流維持効果をHAEが持つことを確認した。血流維持が見られていることから、血管新生が機序として考えられるが、我々の過去の心筋梗塞の検討と異なり、Vegf, Hif1a, Cxcl12の遺伝子発現は上昇しておらず、HAEの効果の機序が下肢虚血では異なる可能性が示唆された。
電気刺激には、持続的と間欠的、筋収縮閾値以下と以上、低頻度と行為頻度の種類があり、その血管新生因子に与える影響が異なる可能性が報告されている。持続的な筋収縮閾値以下の刺激では、Vegfより肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor, HGF)が骨格筋において重要な働きをするという報告があり、今後我々のモデルマウスでも検討が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現状では研究計画通りに実験を遂行できている。

今後の研究の推進方策

分極ハイドロキシアパタイト(Hydroxyapatite electret, HAE)の下肢虚血への効果を組織学的に確認し、その機序を分子生物学的に検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2022年度にRNAシークエンスなどの受託解析を検討していたが、次年度にずれ込むこととなったため、2022年度に未使用額が生まれ、次年度使用額が生じた。

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公開日: 2023-12-25  

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