本研究では、腫瘍抗原情報を導入したNKT細胞活性化ワクチンの腫瘍治療モデルの構築を目的とした。腫瘍細胞から直接取得した腫瘍溶解液を抗原情報として導入することを試み、現在モデル構築中である。また細胞膜輸送ペプチドを用いた効率的な腫瘍抗原導入の新手法を確立中である。同時に、AIを用いた病理標本を解析するイメージサイトメを開発した。ヒト直腸癌の病理スライドの解析を行い、腫瘍細胞や間質細胞、各種免疫細胞を識別し、空間情報から得た指標と予後の関連を評価し、これらの指標がバイオマーカーとして有効であることを明らかにした。今後は、ワクチン治療を行った検体の腫瘍微小環境の評価を本AIで行う予定である。
|