トリプルネガティブ乳がん(Triple Negative Breast Cancer:TNBC)は悪性度の高い難治性のがんであるが、明確な治療標的が存在しないため、早期診断を可能とする薬剤や有効な分子標的薬剤が開発されていない。そこで、本研究では、TNBCの早期診断・治療を実現する分子イメージングプローブの開発を目指し、TNBCに高発現しているMUC16を標的とする放射性薬剤を開発した。MUC16に親和性を有するEVQペプチドをヨウ素で標識した薬剤は、MUC16に対し標的指向性を示し、TNBC細胞に集積したことから、TNBCの分子イメージングプローブとして有用である可能性が示された。
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